Who am I?

TaroKijima_Introduction

第一線のゴスペルプロデューサーから、いちゴスペルシンガーまで、
陽気に歌い踊る黒い肌をした彼らは
いつも人生に力強く、愛を持って向かい合うエネルギーを僕にくれた。

信仰、歴史、音の構造、それら全てが
ゴスペルミュージックに命のエネルギーを与えている。
彼らから夢中でそれらを学ぶうちに、
専門家になっている自分を見つけた。

この音楽に憧れて歩いて来た自分を誇らしく思う。

でも「特定の宗教に入る事で初めて人は救われるのだ』、という考えに、自分が傾いた事は一度もない。

「正しい宗教」は「正しい戦争」を生み出し、
必ず地球を丸コゲにしてしまうからだ。

日本人が憧れたゴスペルの価値は、宗教性ではない。

「こうして歌えるなら、もう1日生きてみよう」、

「こうして共に歌えるならこいつらと生きてみよう」、

奴隷や被差別民族として生きてきた人々が産んだこの文化には、

人にそう思わせる奇跡がある。

日々をそれぞれバラバラの形で生きる人々が集まり、その声を束にして高らかに歌う、合唱。

この国もいつしか持っていたはずの地声合唱の姿、
それをゴスペルは見せてくれたのだ。

他人と生きられなかった少年の僕を救ってくれたのは、
山奥の学校で1000人が高らかに叫ぶ地声合唱だった。
生きることが孤独との戦いだったバンドマンの僕を支えてくれたのも、
黒人教会を毎週埋め尽くす大合唱だった。

この音楽があれば、人は生きて行ける。
この音楽なしに、人は生きてゆけない。
自分のままで、他人と一つになる。
誰もが輝き、誰も輝き損ねない。
そんな、失われた合唱の姿を取り戻す。

それがライフワーク。

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Profile:

国立音楽大学非常勤講師(合唱)

一般社団法人パワーコーラス協会代表理事。

フジテレビ特番「オールスター合唱バトル」編曲/指導/監修。

在日アメリカ海軍契約教会ミュージックディレクター

東京経済大学ゲスト講師(身体表現ワークショップ)

Dreamers Union Choir (DUC) 主宰

TBS系「バナナマンのせっかくグルメ」「ベスコングルメ」主題歌歌唱。(DUC)

ももいろクローバーZクリスマス(さいたまスーパーアリーナ)合唱指揮(DUC)

日テレ「世界を変えた20人のアーティスト」合唱指揮(岡本知高、後藤真希)

ショップチャンネル25周年記念テレビCM出演/歌唱 (DUC)

グラミー賞アーティスト「The Sounds Of Blackness」のNAACPイメージ賞アルバムのレコーディング参加 (DUC)

EXILE 「Ki-mi-ni-mu-chu」コーラスアレンジ

「スマ婚」テレビCM(ベッキー)」合唱指導/外国人合唱団組成

ジョン・レノン・ソングライティング・コンテスト(米・New York) Gospel/Inspirational カテゴリー入賞(ファイナリスト) (2016 Session II)。(DUC)

全国各地で数十回に及ぶ100名規模のワークショップを行う他、都内を中心にパワーコーラスクラスなど6クラスを指導。

History:

国立音楽大学の合唱黄金時代「合唱行脚」出身の教員たちが熱烈な地声合唱を展開した自由の森学園中学校・高等学校を卒業。

その後、国立音楽大学リトミック専修へ。中高の合唱で出会った合唱行脚由来の曲目をきっかけに黒人霊歌について研究を続け、2年次にはゴスペルミュージックをテーマとした100名ほどの合唱クラス指導を任される。

同学卒業後、在日アメリカ軍横田基地内に当時存在していた熱狂的ないわゆる「黒人教会」に合流し、後に米ゴスペル界の著名エンジニアとなる師、MDストークスに出会い、単独師事し、この間に英語を習得(現在、国連英検A級)

牧師とストークスの帰国後、教会の衰退と引っ越しに伴い、培ったスキルを持って移籍し、座間陸軍基地にてやや小規模な黒人教会でのミュージシャン契約を獲得。その後さらに厚木海軍基地に移籍し、現在まで同職。

ゴスペルの持つパワーを宗教以外のテーマでも展開するアーティスト活動を行うクワイアー、Dreamers Union Choir を立ち上げ、オリジナル楽曲やオリジナルアレンジでのライブ活動を開始。その評価が高まり、やがて学校公演やグラミーアーティストのレコーディング参加、CM録音などのキャリアを積む。

基地外での伴奏や指導も開始する中で、JポップやWe Are The World のような曲がゴスペルと呼ばれたり、宗教者でない指導者がゴスペル指導者と呼ばれている文化的混乱がゴスペルとポピュラー合唱それぞれの市場停滞をつくっていることに懸念を抱き、宗教曲ではない曲目や宗教的な意図を持たない指導者やグループを「パワーコーラス/パワーコーラス指導者」などと呼ぶ形を提唱。やがて賛同者を得て、「一般社団法人パワーコーラス協会」の設立に至る。

国立音楽大学の講師となったことをきっかけにフジテレビ「オールスター合唱バトル」の立ち上げに音楽監修として参加。培った地声合唱の指導と編曲のノウハウを発揮。

現在、新たな合唱教育の担い手の育成に力を入れている。